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『ヴァイオリン協奏曲』-第1楽章- メンデルスゾーン

 メンデルスゾーンの音楽を聴くと、
 そのフェリックスという名前に ふさわしく、
 幸福な気分になる、といわれる。

      (日本名なら さしずめ、「幸児」 だろうか)        

 「陰鬱さに欠ける」 などと評されることもあるが、たしかに、
 (ベートーベンのように)眉間に縦皺を寄せたメンデルスゾーンなど想像できない。
                           
 だが、陰が足りないからといって、
 締まりのない のっぺりとした音楽か というと、決して そうではない。
 徹底的に(何しろ裕福だから …) 先人の音楽を研究し、
 古典のエキスを自家薬籠中のものとしたうえで、
 そこに自らの“夢と詩情の世界”を組み込んでいる。

 メンデルスゾーンを聴けば、
 井戸田潤でなくとも、思わず あのセリフを叫ぶに違いない。        
 美しいメロディを聴きたければ、迷わずメンデルスゾーンを選ぶべし。

 中でも、甘美(藤山ではないほうの)な世界に どっぷりと浸れるのが、
 『ヴァイオリン協奏曲』ホ短調 作品64  第1楽章 である。

 多くのヴァイオリニストが その名人芸を録音しているが、
 私の お気に入り は、
 オイストラフが コンドラシン指揮のソビエト国立交響楽団をバックに
 弾いている ヴァージョンである。(VICC-2017) 

   

 ヴァイオリンの音色が、とにかく美しい。
 かなり濃厚で、灰汁の強い演奏(及び録音)だが、
 これがクセになる。これでないと落ち着かない。

 唯一の問題は、
 あまりに甘美すぎて、ヘヴィーローテーションで聴き過ぎると
 胸焼けしそうになることである。

 そんな時は、諏訪内晶子のヴァージョン(UCCD-50004)
 を聴く。

   

 こちらは、カッチリと仕上げてある。
 メンデルスゾーン=甘ったる過ぎる というイメージを覆すべく、
 ムードに流されないように感情を律して、
 メロディの美しさが前にでるように心掛けている。
 砂糖不使用、蜂蜜と果実の天然甘味で作りました、というような
 真摯な演奏だ。
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