クラシックのCDは、同じ曲でも 指揮者、演奏者、録音時期
によって、たくさんのヴァリエーションがある。
“名盤” といわれるものでも、必ず自分が気に入るとはかぎらないので、
結局どれを選べばいいのか、わからない。
もっとも、最初に目にするものを親だと思うヒナのように、
最初に聴いたヴァージョンが、その曲の よしあし の基準になってしまうことも多い。
私が最初に 『くるみ割り人形』 を聴いたのは レコードの時代で、
父が持っていた ソニー・ファミリークラブ クラシック名曲集か何かの中の1枚だったと思う。
CDの時代になって、自分でも 『くるみ割り人形』 を買ったのだが、
どうしても気に入らない。
「金平糖の踊り」 のチェレスタが、何か違うのである。
さらに もう1枚買ったが、これも気にいらない。
「同じ曲なら、どれもたいして違うまい」 と思ったワタクシが馬鹿だった。
“運命の1枚” には、偶然に めぐりあった。
中古CDのワゴンの中に、それは あった。
あまり期待しないで購入し、聴いてみると …
「こ、これだぁ~」
心を掻き乱す、チェレスタの妖しい響き。
『くるみ割り人形』 の“トワイライト・ゾーン”。
このCDの 「金平糖の踊り」 は、今も 聴くたびに ゾクッ とする。

クリスマスプレゼント 人形と鼠の戦い 金平糖の踊り
まぁ、実家のレコードの指揮者・楽団・録音年などを調べ、
「このヴァージョン、CDで出てますか」 と、お店に訊いて、
取り寄せてもらえばよかったのだろうが …
若い頃は、そんなことも思いつかなかったんだなぁ。
チャイコフスキー
ちなみに、
あの時、ワゴンセールで買ったのがコチラ。
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